【トレーダー心理学】大衆心理をカモにする『魚の骨』のチャートパターンに注目せよ!
『チャートはトレーダーの心理状態を表したもの』とはよく言ったもので、時折現れる特定のチャートパターンを見つければトレンドの反転や継続をある程度予測できることがあります。
僕もいろいろなチャートパターンからトレーダーの大衆心理やヘッジファンドの思惑を推測してトレードをするのが得意です。
この記事ではその中のチャートパターンのひとつ『魚の骨』について解説していきます。
魚の骨のチャートパターンの前後はトレーダーの大衆心理が如実に現れる傾向があるので
重要な局面でリアルタイムトレードに役立つと思います。
魚の骨型のチャートパターン
『魚の骨』とは、5分足や10分足で『実体が短くヒゲが長いローソク足が魚の骨のように並ぶ』チャートパターンです。
継続するトレンドの伸びが弱くなってきたり、大変動後のタイミングで現れやすく、
- もうトレンド終わりかも?
- 底(天井)を打ったんじゃないか?
- もう一段上げ(下げ)が来るか?
- 方向性が出るのを待ちたい
といった個人トレーダーの迷いがストレートにチャートに現れる瞬間でもあります。
そして、『魚の骨』が出現したあとには、ヘッジファンドなどの大手が仕掛けて来るパターンが多いので、発見したらちょっと落ち着いて分析してみましょう。
ジリジリ動く場合
これは、暴落(大手参入)が止まったあと、『トレンドが反転したかどうか!?』のタイミングで出現するパターンです。
多くのトレーダーが迷っている状況で、その後はダラダラと上昇トレンドが続いています。
この場合、個人トレーダーの多数意志(たぶん底打ったんじゃね?)が表れてトレンドが発生しているわけですが、肝心なのは大手の資金比率が少ない状態でトレンドが発生していることです。
個人トレーダーが動かせる値幅はたかが知れていますので、この後大手が個人の多数意志を否定するか、肯定するかを警戒する必要があります。
参考記事:個人トレーダーが動かせる値幅観測を利用して、へッジファンドが描くシナリオを推察する方法
ドカーンと動く場合
ドカーンと動く場合は、個人のトレーダーの群れでは動かせない値幅が動きます。
トレーダー達の多数意志を大手が否定するのか、肯定するかの分かれ目です。
継続の場合(もう一段動く)
魚の骨出現後、もう一段上にグンっと上昇るパターン。
これは暴落の起点を超えるかどうか(上昇トレンド継続かどうか)を多くのトレーダーが判断した後に大手が揺さぶりを掛けてきてます。
ヘッジファンドの魚釣りの場合も
ただし、この後どうなったのかと言うと…
ネックラインを超えたと思って飛び乗ったトレーダーのロングを溜めた状態で、その後大手が思いっきり下げて振り落としてきています。
ヘッジファンドがトレーダーの多数意志を見たあと後出ししていることが良く分かりますね。
反転の場合
これは記憶に新しいコロナ相場のポンド円の大底付近(3月12日現在)。
トレーダーはロングもショートも怖くて入れず、『方向感が分からない』『ここで入るのは怖い』という心理から魚の骨が出現します。
揺さぶりつつポジションを仕込んでくる
ヘッジファンドはトレーダーが『頭と尻尾はくれてやれ』と諦めている美味しい所だけを食べます。
なので、このような『誰も怖くて入りたがらないところ』で揺さぶりを掛けつつ自分たちの資金比率が大きくなるようにポジションを仕込んでくることが多いです。
確かにこんな異常な値動きをされたらロングもショートも焼き殺されてしまうし、ハイレバトレーダーだとロスカットを食らってるかもしれません。
FXは大手の後出しジャンケン
今回はトレーダーの大衆心理が如実に表れる『魚の骨』のチャートパターンについて紹介しました。
大切なことは『魚の骨』が現れたから『こうなる』ではなくて、
いかに多くのトレーダーが大手のカモにされていて、僕らの動きを見た後に後出しで仕掛けているかを理解することです。
これを理解せず『必勝手法』として凝り固まってしまうとノウハウコレクターになってしまいますので、柔軟なリアルタイムトレードに活かせるようになりましょう。