【FX】テクニカル分析とファンダメンタルズ分析!どっちが大切?
FXに限らずトレードでは『テクニカルとファンダメンタルズってどっちが大切か?』が議論されることが多いです。
どちらも相場の方向性を予想するための手法ですが、視覚的にハッキリできるテクニカル分析のみを活用するトレーダーが殆どではないかと思います。
しかし、僕はトレードで常に冷静な判断をするに『どっちもバランスよく必要』だと考えています。
この記事ではテクニカル分析とファンダメンタルズ分析はどっちが大切か?を解説していきます。
記事の後半で実際の英ポンド/円相場を例にとって解説もしているので参考になればと思います。
テクニカルとファンダはどっちが大切?
ズバリ結論は『どちらも大切なのでバランス良く使いましょう。』です。
理由はテクニカル分析とファンダメンタルズ分析は全く性質が違うからです。
そしてFXは多面的(いろんな視点から)に相場を捉えられた方が勝率がグッと上がるので分析方法は大いに越したことがありません。
ちなみに両者の定義を明確にしておくと?
テクニカル分析って?
テクニカル指標を活用して視覚的に値動きを予想する手法
ファンダメンタルズ分析って?
世界情勢やニュース(ファンダ)の情報を整理して相場の方向性を予想する手法
ぜんぜんタイプが違います。
どっちの方が簡単?
テクニカル分析とファンダメンタルズ分析はどっちが簡単でしょう?
一般的にはテクニカル分析の方がチャートにラインを引いたりインジケーターを使って視覚化できるので『簡単に思われる』傾向にあります。
実際その通りで、テクニカル分析の方が『予想するのは簡単』です。
理由はテクニカル分析は予想が当たろうが外れようが、チャートとして安値や高値として残るので答え合わせが容易です。
一方のファンダメンタルズ分析は当たろうが外れようが『ココ!この安値がファンダだったよね!』みたいな目印がチャートに残らないので難易度が高いです。
と思うなかれ。
テクニカルとファンダメンタルズの関係って『ゴルフの実力』によく似てます。
ファンダとテクニカルをゴルフで例えると
『スイング理論』が『テクニカル』
『グリーン読む力』が『ファンダ』
って感じ。
スイングしないとカップには入らない。グリーン読め無くてもコースは回れる。
でもグリーン読めないと余計な打数が増える。
余計な打数=経費=お金
みたいな。
— わらしべ@スインガー (@warashibeTRADE) April 22, 2020
ゴルフはスイング練習する方が圧倒的に簡単です。練習場でひたすらボールを打てば良いだけですからね。
しかし、グリーンの傾斜やコース形状から『どう打とうか』考えられる人のが多面的なコースマネジメントをすることができます。
テクニカルとファンダの関係も同じで、ファンダメンタルズ分析が出来なくてもトレードできますが有った方が『多面的なトレード』が上手くなります。
為替相場は多面的に捉えよう
ゴルフのようにトレードを『多面的』に組み立てられるようになると、相場が上がろうと下がろうと『冷静な判断』を下すことができるようになります。
そのためにはテクニカル、ファンダ両方を情報をバランス良く参考にする必要があります。
多面的な捉え方って?
相場を色々な側面から捉えることです。
①分析手法
⇒テクニカル
⇒ファンダメンタルズ
②方向性
⇒上がる可能性(指標・材料)
⇒下げ可能性(指標・材料)
③目線
⇒個人投資家目線
⇒ヘッジファンド目線
⇒国目線
④資金管理
⇒口座残高
⇒証拠金維持率
⇒実効レバレッジ
など、色々な側面から相場に向き合うことが多面的なトレードの第一歩です。
『バランス良く』というのは希望的観測(上がって欲しいな)だけでなく、予想とは逆行してしまったケースについても想定しておく必要があります。
例として4月22日現在の状況でテクニカル分析とファンダメンタルズ分析をやってみようと思います。
バランスよくファンダ&テクニカル分析する
テクニカル分析
4月22日現在のテクニカル
・現在132円前後、暴落前144.95(100%)~暴落後124.03(0%)のフィボナッチ38.2%地点
・100MA、200MA下向き
・75MAが100MAとゴールデンクロスしそう
上がるパターン
①132~135.6でレンジになっているので135.6までは上がるかも
②135.6の次は61.8%(137)が意識されそう
③その次は138.5が意識されそう
トレードの計画
⇒買いエントリーする?何ロット&実効レバは?
⇒135.6まで行ったらどうする?
⇒その時の含み益は?
⇒132.0割ったらどうする?
⇒買いは130.5にしとく?
⇒どこまで耐える?
⇒その時の含み損、維持率は?
などなど
下がるパターン
①132下抜けしたら次は130.5まで下がりそうだ
②132~130.5でレンジになるかも?
③一気に129.0まで落ちるかも
トレードの計画
⇒132.0割ったら売る?ロット&実効レバは?
⇒130.5まで行ったらどうする?
⇒買い持ってた場合はどうする?
⇒135.6まで売らない?
などなど
ブログ記事用なので緻密なテクニカル分析ではないのはお許しください。
テクニカル分析で大切なのは目線を当てることよりも上がった時、下がった時両方のトレード計画を数値的に立るることです。
計画しておけば上がっても下がっても冷静な判断と対応をすることができますよね?
『バランスよく』とはこの事で、たった一つ『信用』してしまった目線が外れしまうと普段は絶対やらないトレードで大火傷してしまいます。
そう言う時に限ってイチかバチかのナンピンや往復ビンタを食らうことになるんです。
ファンダメンタルズ分析
続いて、ファンダメンタルズ分析です。
4月22日現在のファンダメンタルズ
・原油先物が史上初のマイナス
・世界的な株安(石油関連、ハイテク関連は特に)
・各国の追加政策
印象としてはコロナ関連のニュースが占める割合がグッと下がってきた。
分析例①:今為替に影響を与えているのは?
日々コロナ情勢が酷くなっているのにニュースの専有面積が少なくなってきた
①コロナの影響力
⇒直接為替に与える影響力は弱まってきている
②相場に影響あるのは?
⇒原油価格
今後、コロナに戻るのか?原油中心になるのか?
コロナの話題だけで大底を狙う可能性は低いかも?
しかし、世界の話題がコロナ中心に戻ったら大底を更新する可能性があるかも?
コロナ以外で底を狙うならどんなファンダが有り得る?
分析例③なぜ原油価格がマイナスになった?
仕掛けてるのはどこ?ロシア?サウジ?
アメリカの石油産業や景気は大丈夫?
⇒物価が上昇しなくなる
⇒金利が上がって米ドルが上がる?
⇒リスク回避で債権が上がる
どうして英ポンド/円も下がってるの?
なぜポンド円=132.0で下落が止まったの?
その時に何かファンダが出たか?
分析例②:ヘッジファンドはどうみてる?
米ヘッジファンドは原油で儲けたのか?損したのか?
①儲けた
⇒儲けたお金はどこに行くのか
⇒株や為替や金が買われるかも
⇒米ドルが売られるパターン
⇒ポンド円との相関崩れる?
②損した
⇒また現金が必要になるかも
⇒株や為替や金が売られるかも
⇒米ドルが買われるパターン
⇒為替で利益が乗ってるポジを精算するかも
原油関係で次はどんなファンダが出始めるか?
ヘッジファンドは何円付近でポジションを持ってるか?
ヘッジファンドのポジは決済?それても伸ばすように仕掛けて来る?
こんな感じで、色々な相場の方向性(可能性)を予想します。
テクニカル分析と違って数値化できないので『何となく感』『モヤっと感』が強いかもしれませんが、日々の経験を積むことで
どんなファンダに注目したらいいか?
どのファンダで相場が動いたのか?(動かなかったか)
テクニカルで意識されるタイミングでどんなファンダが出たのか?
何となくですが関係性が見えるようになってきます。
まとめ
テクニカル分析とファンダメンタルズ分析どっちが大切か?
をテーマに解説してきました。
①テクニカルとファンダどっちが大切?
⇒どちらもバランスよく必要
②為替相場は多面的に捉えよう
⇒上がる要素も下がる要素も考える
⇒その時にどうするのか具体的に計画を立てる
③ファンダとテクニカルの違い
⇒テクニカルは視覚的に予想する
⇒ファンダは情勢を整理して予想する
どちらか一方でもトレードは出来ますが、どちらもマスターした方が優位性の高いトレードが出来るようになります。
この辺りがゴルフで言う『スイング練習(テクニカル分析)も良いけど、上手くなったらスコアメイク(ファンダメンタルズ分析)の練習もしようね。その方がスコアは伸びるよ。』に繋がりますよ。