【FX】正しい損切り2%の資金管理方法とは?

【FX】正しい損切り2%の資金管理方法とは?

FXの資金管理の格言といえば『損切は資金の2%』ですよね。

トレード勉強本にも情報商材にも『とりあえず書いておかないとダメ』くらいのレベルで頻出する『2%損切りルール』ですが、守ったら勝てるんですか?どうですか?

FXで『常識』のように語られるルールってたいてい皆やっている&知っているわけで、それで勝てるなら9割が負けると言われるFXでもっと勝つ人が表れても良いはずです。

それなのに何故勝てないのか?理由は簡単で、一般的に唱えられている『2%損切り』の方法や考え方が間違っているからです。

この記事では正しい2%損切りによる資金管理方法を解説していきます。

損切り『2%』は正しいのか?

そもそも論なのですが、損切り2%は本当に正しいのでしょうか?

一応おさらいとして2%損切りの優位性を解説しておくと、

1回の損切り額は資金に対して少額(2%程度)に抑えておいた方が良い。理由は、残った原資が多いほど挽回できるチャンスが残るから。

ということです。

例として、原資100万円で色々なパーセンテージで損切りをした場合の残高と、その残高から何%の利回りを出せば100万円に戻せるかを表にまとめます。

損切り回数 2%切り 5%切り 10%切り
0回 100(0%) 100(0%) 100(0%)
1回 98(2%) 95(5.3%) 90(11.1%)
2回 96(4.2%) 90.2(10.9%) 81(23.5%)
3回 94.1(6.2%) 85.7(16.7%) 72.9(37.2%)
4回 92.2(8.5%) 81.5(22.7%) 65.6(52.4%)
5回 90.4(10.6%) 77.4(29.2%) 59.0(69.5%)

表にすると一目瞭然。

2%で損切りすれば5回損失を出しても利回り10%出せば元の100万円に戻るので『時間を掛ければ取り戻せる』と思えるレベルです。

一方、5%~10%だと5回損切りしただけで数十万円の資金が減っています。10%に至っては5回損切りで資金の半分が減って、取り戻すには約70%の利回りを出さないと挽回できません。

わらしべ
わらしべ
利回り70%出さないとダメって、何カ月掛かるの?
ほぼ挽回は不可能だね。

1回2%って大きくない?

じゃあ皆!損切り2%ルールを守ってトレードしようね!

ルールを守れることがFXで勝つ秘訣だよ!

と、巷のFX商材や教本では謳ってココで終わるわけですが…

個人的には単純に1回の損切りを『2%』にするのは危険すぎると思っています(特にFX初心者の場合)

何故かというと、FXで何年間も長く生き残っているトレーダーの多くは月利10%とか20%を目指すのではなく、低レバで月利数%を地味に積み上げて行くタイプが多いからです。(エビデンスは無いですが少なくとも僕の周りはそうです)

なので、1回のトレードで2%も損失を出してしまうと『月間目標くらい全部持って行かれたな』と僕なら思ってしまいます。

実際の金銭感覚として、原資100万円でも1回2万円も失ったら痛くないですか?FXを時給換算するのは良くないですがサラリーマンだと2日分の給料相当です。

1回で2%損切りするのは、ちょっと大きすぎるかな?
僕は月利数%目標だから全部持って行かれちゃう。
わらしべ
わらしべ

5回連続負けは『よくある』

それに、損切りが2%でも5回連続で損切りすると元金に対して10%も資産が減ることになります。

『5回連続で負けるなんて有り得ないでしょ』と思うかもしれませんが、5回程度はむしろ『よくある』レベルだと思います。

試しにスマホでカジノゲームをやってみてください。おそらく30分と経たず5連敗するどころかスッカラカンになると思います。

同じような連敗が『トレード頻度の多い』ほど起こり得るので、デイトレやスキャルなど短期トレードが苦手な人ほど2%損切りは危険すぎます。

びっくり!
びっくり!
え!!じゃあ損切りは何%が正しいの!?
もしかして固定pipsで損切りしたら良いってこと!?
ハッキリ教えて!!

と聞こえてきそうですが…

これは何%で切るべき、とか何pipsで切るべきという単純な次元の話ではないのです。

『2%』の使い方が重要

2%なんて大きすぎる=反対論調で書いてきましたが、、

僕は損切り2%ルール自体は賛成です。

ただし、単純に1回のトレードで2%損切りするのではなく、1つのトレード『計画』で2%損切りするようにします。

トレード計画で『損切り』するとは?

僕はFXで勝ち続ける一番の秘訣は『事前にトレードを計画しておくこと』だと思っています。

例えば単発損切りと計画損切りの違いを挙げると

同じ2%損切りでも全然違う

①無計画な2%損切り
例)どんな局面でも1回のトレードで2%を損切りする

②計画的な2%損切り
例)1日の損切り合計額を2%までとし、2%になったらトレードを止めて分析しなおす。
例)30分~1時間足の各レンジでナンピンしていくが、含み損の合計が2%になったら損切りする。
例)損失2%の予算内で天井を探る値動きに食らい付いて行く。取れなかったら諦める。

簡単に説明するとこんな感じです。

どんな局面でも1回のトレードで2%を失う損切りは、繰り返すほど破産に近づく丁半博打と同じです。

なぜなら、どれだけ立派なチャート分析や独創的なトレード理論で『確信しかないエントリー』をしても、100%正確に未来の値動きを予想することは不可能だからです。

(絶対勝てる!とか必勝法!!の類は全部詐欺です)

完全な予測が不可能だからこそ『外れたらどうするのか?』を事前に計画したうえで2%の損切りをしないと、あっという間に資産が減って行きます。

わらしべ
わらしべ
『ちゃんと2%で損切りしてるのに資金が減ってばかり!!』
って人は単なるギャンブルになってないかな?

計画的なトレードをするためには?

では、具体的に『計画的な損切り』をするにはどうしたら良いでしょうか?

答えは単純で『1エントリーあたりの実効レバレッジを下げる』です。

下の表に原資100万円で2%の損切りをする時のロット数と損切り幅をまとめます。

取引量 実効レバレッジ 損切り幅 損失額
100,000通貨(10Lots) 10倍 20pips 2万円(2%)
50,000通貨(5Lots) 5倍 40pips
10,000通貨(1Lot) 1倍 200pips
5,000通貨(0.5Lots) 0.5倍 400pips

当たり前のことですが、同じ2%を失うトレードでも低レバレッジ(取引量が少ない)の方が損切り幅を大きく設定できるのが分かります。

さて、ここで問題です。

次のうち『利確するタイミング』が到来しやすいのはどっち?

①損切り幅20pipsのエントリー

②損切り幅200pipsのエントリー

答えは圧倒的に②の損切り幅200pipsのエントリーです。

エントリーの根拠はゴールデンクロスでもダイバージェンスでもバンドウォークでも何でも良いんですが20pipsより200pipsで損切りした方が勝率は高いです。

つまり10Lotsのポジションを一発で入れて20pipsで損切りするより、実効レバレッジを下げて計画的なトレードをした方が遥かに勝率が高いです。

トレードルールの具体例

資金100万円として

①1エントリー10000通貨とする
⇒実効レバレッジ1倍

②同時に持てるポジションは5つまで
⇒必ず5つエントリーするわけではない
⇒相場状況を見て判断する

③計画を立ててからトレードする
⇒トータルの含み損2%で負け
⇒計画の見直し

資金が10万円~50万円の場合はどうしたら?

1ポジション1000通貨を厳守すれば安全な実効レバレッジでトレードを再現できます。

1000通貨対応しているFX会社の使用を強く推奨します。

参考記事:トレーダー目線で選んだ1000通貨取引対応のFX会社

具体的なトレード計画の立て方は

参考記事:【FX】優位性のあるトレードとは何か?

で詳しく触れていますので参考にしてみてください。

トレードスタイルにもよるけど、数pipsで資金の2%を損切りしても勝ち続けられる&飛ばないなら問題ないよ。その人はたぶん天才だ。でも殆どの人は無理じゃないかな?
わらしべ
わらしべ

リスクリワードが悪すぎないか?

びっくり!
びっくり!
1Lotだと損切り200pipsって、利確は何pipsなの!?
リスクリワード悪すぎじゃね!!?バカなの!?

たしかに、損切り幅200pipsに対して何pipsで利確するかは相場状況で変わるので、一見するとリスクリワードがめちゃくちゃ悪いです。

ですが、トレード前に語る『リスクリワード』は机上の空論であって、本当のリスクリワードは決済後にしか分かりません。

FXのリスクとは局所的な『損切り』ではなく、もっと大局的な視点の『ロスカット』や『資産の大半を失う』ことだよ。
わらしべ
わらしべ

まとめ:トレードにテンプレは当て嵌まらない

FXの正しい2%損切りによる資金管理方法をテーマに解説してきました。

『損切りの目安を教えて!!2%で合ってるの!?』という疑問の答えを探し求めていた人は『トレード計画!?なんか難しそう!』と思ったかもしれません。

しかし、為替相場はテンプレートなトレード手法を当て嵌めて勝てる世界ではないので、予想は『外れるもの』として計画を立てないと速攻で資産が無くなってしまいます

そして計画的なトレードをするには実効レバレッジを低くして手元に手札(取引可能なロット数)を温存しておかなければいけません。

ロット数が少なくなる分、利回りも低くなってしまいますが

長く生き残っているトレーダーの月利目標は数パーセント

の答え合わせになったのではないかと思います。

どうしてFXで勝てないのか?

実効レバレッジが高すぎてコツコツ・ドカンになってませんか?

僕は実効レバレッジ5倍以下のトレードを厳守しています!

軍資金 1エントリー 合計ポジション
10~50万円 1000通貨 5つまで
100万円~ 10000通貨 5つまで

『自分の資金力に見合わないハイレバトレード』はトレードで負ける一番の原因です。

資金10万円~50万円でFXをするなら1000通貨対応のFX会社でトレードすることを強く推奨します。(↓トレーダー目線で使い易いFX会社をまとめています↓)

参考記事:低リスク!資金10万円~50万円&1000通貨でトレードできるFX会社まとめ

FXで長く生き残るにはコツコツ利益を積み上げるのが一番の近道です。