【FX】優位性のあるトレードとは何か?
『FXで勝つには優位性の高いトレードをしましょう!』
ってよく聞きますが、皆さんは優位性の高いトレードとは具体的にどんなトレードか分かりますか?
FXあるあるで『格言系』の言葉は曖昧で使い易いので、商材屋さんやブログで多用されますが『具体的にどういったトレードをしたらいいのか』を教えてくれる人は少ないです。
確かにFXは不確実性ばかりの世界なので『絶対にこうしろ!』と言えないのは確かなのですが…
ひとつ確実に言えるのは、優位性の高いトレードとは『トレード理論』や『インジケーター』など小手先の技術を身に付けただけで何とかなる物では無いです。
残念ながら、そういう方にこの記事は向いていないのでウィンドウ閉じられた方が良いカモしれません(^_^;)
この記事では、FXで優位性の高いトレードとは何なのかを具体的に解説していきます。
FXで長く勝ち続けるために大切な考え方であり、表面的な知識を身に付けるより遥かに重要なことなので最後まで読んで頂けると幸いです。
優位性とは何なのか?
あなたはなぜ『優位性のあるトレード』をしたいと思ったのでしょうか?
優位性とは
別の物と比較して、優れている点や性質のこと
なので、何かと比較して有利である、優れている必要があるわけです。
例えば
- 他の手法に比べて『勝率』が高い
- 他の理論に比べて『高度な分析』をしたい
- 他のトレーダーより『良い位置』でエントリーしたい
こういった要素を求めているのかもしれません。
しかし、FXは時々刻々と状況(トレンドやファンダ)が変わるので、『ある時』に勝ちやすかった手法が『今』は全く通用しない、向かない事が多々あります。
なので、FXで優位性のあるトレードとは他の相場参加者よりも多面的な計画でトレードをすることに他なりません。
ちょっと難しいかもしれませんが、順を追って詳しく説明するので付いて来て下さい!
『他の相場参加者』って誰?
先ほども触れましたが、優位性とは別の物に比べて優れている点があることです。
ではFXの世界でいう『別の物』とは何・誰になるでしょうか?
FXには誰が参加してる?
①他のトレーダー(大衆)
②ヘッジファンド
③機関投資家
④FX会社
相場参加者 | 人数 | 資金力 | 相場への影響力 |
個人トレーダー(大衆) | 莫大 | ゴミクズ | ゴミクズ |
ヘッジファンド | 少 | 強大 | 強大 |
機関投資家 | 少 | 強大 | 強大 |
中央銀行 | 極小 | 超強大 | 超強大 |
そう。
『優位性のあるトレード』をするなら有象無象の烏合の衆である個人トレーダーより、もっと強大な相手を意識すべきなんですね。
個人トレーダーは数こそ沢山いますが、資金力、影響力はゴミクズみたいなものです。
なので、大衆トレーダーと手法や理論でドングリの背比べをするより、ヘッジファンド、機関投資家目線でFXを捉えた方が大多数の個人トレーダーより『優位性』のあるトレードをすることができます。
優位性のあるトレードとは?
では、優位性のあるトレードをするには具体的にどうしたら良いのでしょうか?
僕が考えているトレードの優位性は大きく分けて次の3つです。
FXの優位性とは?
①後出しの優位性
②資金管理の優位性
③計画の優位性
①後出しの優位性
FXでは後出しに勝るものは無いです。
『後出しトレード』
『後出しジャンケン』
と批判されるかもしれませんが、相場の原理や大口心理を理解していれば『後出しでいかに上手く立ち回るか?』こそがトレードの優位性に繋がります。
相場が動く原理を理解する
ちなみに、ファンダが発生した時の為替相場は次のように動きます。
これを理解すれば先出しトレードがいかに無謀か分かるはずです。
ファンダで為替相場が動く時
STEP①
世界情勢(ファンダ)が生まれる
STEP②
為替を上下する(させる)理由になる
STEP③
ヘッジファンドや大手が方向性を決める
(動かすかどうかも含めて)
STEP④
大衆がトレンドを追いかける
STEP⑤
テクニカル指標に表れる
『為替相場は基本的にファンダを理由に動き、ヘッジファンドが方向付けし、出来たトレンドを大衆が後追いし、テクニカル指標に表れる』です。
殆どの大衆トレーダーはテクニカル指標を意識するので、その時点で大口に対して優位性で負けているわけです。
なので、結果が出る前にエントリー=ヘッジファンドと正面から殴り合う=優位性が低いトレードに他なりません。
『結果が出てから』とは?
『結果』が出てからとは?
①トレンドが発生した後
②レンジが形成された後
③底を打った後
結果が出てから『後出しトレードする』だけで無駄なエントリーやコツコツドカンがグッと減ります。(損切りラインや利確ラインの目途も付けやすいはず)
激しく動いている最中に飛び乗らない。
落ちてくるナイフを掴みにいかない。
止まってから考える。
結果が出てからトレードすれば良し。
②資金管理の優位性
極端な話、FXは誰よりも資金力が大きければ決して負けません。
ヘッジファンドや政府の中央銀行がそうであるように、自分とって気に入らないレートや値動きがあれば大量の資本を投入してレートを故意に動かすことができるからです。
彼らのような強大な資本を相手に大衆トレーダーが優位性を持つにはどうしたら良いでしょうか?
というのは無理なので(^-^;
資金管理=損切り だけではない
資本力で圧倒的に負けている僕たち大衆トレーダーに残された手は『徹底的な資金管理』しかありません。
資金管理といえば『損切りを徹底する』が定番ですが、損切りだけでは優位性の高いトレードは出来ません。理由は、いくら早いタイミングで損切りしても、その損切りで資産の大半を失うようでは意味がないからです。
実効レバレッジを低くすること
ではどうしたら良いのか?
答えは、どんな値動きが起こっても『資産が飛ばない(ロスカットされない)ロット』でトレードするしかありません。
つまり実効レバレッジを低く抑えてトレードし、ヘッジファンドがどれだけ相場を揺さぶろうが振り落とされないトレーダーになる他ありません。
参考記事:【FX】ヘッジファンドや大口が嫌いな4大トレーダーとは?
具体的には、実効レバレッジは5倍以下に抑えます。
実効レバレッジ5倍以下のトレードとは?
①資金100万円とする
②1エントリーにつき10,000通貨厳守
③同時に持てるのは合計5ポジションまで
このルールを守るだけで、大抵のショック相場に耐える(ロスカットされない、退場しない)ことができます。
低レバだったら誰だってFXなんて楽勝だわww
そんな声が聞こえて来そうですが
そもそも勝てないのは実効レバレッジが高すぎてちょっとした相場の波で溺れているからです。
『低レバだったら勝てる』っていうのはその通りなので否定しないし、否定する気もありません。
というか優位性が高いとはそう言うことです。
それに『楽勝』と言われる低レバで資金10万だったとしても毎月利5%を目標にトレードを続ければ大きな資産を築くことが十分に可能です。
経過月 | 軍資金 | 月収 |
1ヶ月目 | 100,000円 | 5,000円 |
2年目 | 179,586円 | 8,979円 |
3年間 | 579,182円 | 28,959円 |
5年目 | 1,867,919円 | 93,395円 |
10年目 | 34,891,199円 | 1,744,599円 |
資金が10万円~50万円の場合はどうしたら?
1ポジション1000通貨を厳守すれば安全な実効レバレッジでトレードを再現できます。
*1000通貨対応しているFX会社の使用を強く推奨します。
③計画の優位性
最後、最も大事なのが計画の優位性です。
将棋に例えれば分かり易いですが、一手一手行き当たりばったりの素人より何十手先まで計画する棋士の方が圧倒的な『優位性』がありますよね?
トレードも全く同じです。
『優位性の高いトレード』=『ダマシに合わない』ではない
トレードするうえで『ダマシ』は非常に厄介です。
『レンジを確認してからトレードしろ』とは言うものの、レンジの下限でダマシに合って損切りを食らう…経験はトレーダーなら誰しもあるでしょう。
なので、優位性の高いトレード=ダマシに合わないトレードと同義で探しているトレーダーが多いのかもしれません。
しかし残念ながら
ダマシに合わないトレード手法なんて無いです。
将棋に例えるなら、プロ棋士がどんなに素人の手を読んでも『ああ、意外な手で来たね。そっちのパターンね』みたいな局面は絶対起こり得るわけで、それでもプロ棋士が負けないのは『直近の予想が外れても次の手、次の手、次の手まで計画できる・している』からです。
優位性の高いトレード計画とは?
では、具体的に優位性の高いトレード計画を立ててみましょう。(今現在(2020年4月27日)のポンド円相場です)
STEP①基本戦略
まず、今のところ132円~136円のレンジ相場になっているので、レンジの下限でロング、レンジの上限でショートを基本戦略とします。
今は132円の方が近いのでロングを狙っていきます。
STEP②上がる場合を考える
『予想通り上がったらどうするの?』
⇒1時間足で見たら132~133.5でレンジになっているので133.5で利確する。
『133.5を超えたらどうするの?』
⇒132~136のレンジで考えると中途半端な位置に思えるので132まで戻ってくるのを待つ。
⇒それ以外は今は手を出さない。
STEP③下がる場合を考える
『予想に反して下がったらどうする?』
⇒131.8で損切りする
『その時の損失は?』
⇒1ロットなので2000円くらい
『また132円に戻ってきたらどうする?』
⇒132以上でレンジが形成されるのを待つ
⇒それ以外は手を出さない
『ずっと下がって行ったらどうするの?』
⇒130~132でレンジが出来そうだから待つ
⇒レンジが出来るまで手を出さない
多面的な計画を立てる
こんな感じで、トレード計画を具体的に立てておきます。
重要なのは、一個一個の予想を正確に言い当てることではなく
上がる可能性、下がる可能性、どこまでの予想?その時どうする?を多面的に計画
しておくことです。
そうすれば、例えダマシが起こったとしても優位性をもって冷静な対処をすることができるはずです。
『先出し』に拘る人は、一個一個の予想をいかに正確に当てるかを追い求めますが、一個外れた途端に全て立ち行かなくなるのでは優位性の高いトレードとは言えません。
まとめ:優位性=多面的な対応ができること
『優位性のあるトレードとは?』をテーマに結構長く解説してきましたが、テクニカル的な話が殆ど出てこなくてびっくりした人も多いんじゃないでしょうか?
ポイントをまとめると
優位性のあるトレードとは?
①誰に対して優位性を持つ?
⇒大衆より大口を意識した方が良い
②後出しの優位性
⇒相場が動く原理を理解する
⇒結果が出てからトレードする
③資金管理の優位性
⇒資金管理は損切りだけではない
⇒優位性が低いのはハイレバだから
④計画の優位性
⇒ダマシに合わない手法など無い
⇒多面的な計画を立てておくこと
つまり、トレード手法やテクニカル理論が『優位性のあるトレード』に繋がるわけではないんですね。
逆に言えばトレード手法や理論に詳しくなくても誰でも挑戦できることなので、明日からのトレードの参考になれば幸いです。