【FX】損切りは固定pipsにするな!トレードが上達する損切りの決め方とは?
FXトレーダーにとって『損切りの幅を何pipsにするか?』は永遠の課題です。
ネットや書籍を見ると『初心者は10pips厳守!』など固定したpipsで損切りを推奨する人が居ますが、僕は損切りを固定pipsにしないことを推奨します。
理由は、損切りpipsはトレードの実力やトレードスタイルによって決めるべきで、短絡的に固定幅にするとトレードが上達しないからです。
この記事ではどうやって損切りpipsを決めたら良いか?を理由も含めて解説していきます。
僕自身もこの記事でまとめている方法で損切りpipsを決めているので、きっとトレードの上達に役立つはずです。
損切りは固定pipsにしない方が良い
結論から言ってしまうと短絡的に『損切は〇〇pips』と決めてトレードしない方が良いです。
もちろん『損切りしない』、『損切が曖昧』なトレーダーより100倍はマシですが、損切り幅を固定pipsにしてしまうと勝てないトレーダーになりやすいです。
理由は、損切りのpipsは
- 資金力
- トレードの実力
- 経験
- メンタル
- トレード手法
- 適正ロットや実効レバレッジ
- 月間目標利益額
など、各トレーダーごとの要素によって決めるべきだからです。
この事を理解せずに短絡的に『〇〇pips』と固定幅で損切りしまうと、トレードが上達せず損切り貧乏になったり勝率が著しく悪くなってしまう恐れがあります。
そもそもpipsって?
少しおさらいですが『pips』とは、値動きの幅を表す単位です。
日本人だけなら『〇〇銭』で表せば事足りますが、FXにはクロス円通貨(米ドル/円)だけでなくユーロ/ドルなどのドルストレート通貨があるので『pips』でケタを統一して表します。
上の画像だと赤枠で囲った位置が各通貨の1pipsに相当する桁です。
表でまとめると
pips | クロス円(USD JPYとか) | ドルストレート(EUR USDとか) |
1pips | 0.01円(1銭) | 0.0001(0.01セント) |
10pips | 0.1円(10銭) | 0.001(0.1セント) |
100pips | 1.0円 | 0.01(1セント) |
こんな感じ。
ちなみに10pipsで損切りした時の損失額は
ロット毎の損失額
0.1Lot(1,000通貨)×10pips=約100円
1.0Lot(10,000通貨)×10pips=約1000円
10Lot(100,000通貨)×10pips=約10000円
となります。
損切りpipsはどう決めたら良いか?
では、具体的にトレードの損切りpipsをどう決めたら良いかを解説していきます。
冒頭で書いた通り、トレーダーごとに適正な損切りpipsが違って来るので、書いてある内容を自分のトレードに落とし込んで検証する必要があります。
ぜひマスターしてトレードの上達に活用してみてください。
①自分の実力から逆算する(最重要)
例えば損切りをいつも20pipsに決めていたとします。
しかし、トレードの実力(読める値幅)が設定pips以下だとトレードをすればするほど資金が減っていくことになります。
という疑問になるわけですが、例として1ヵ月のトレード成績が次のような結果だったとします。
利確&損切り(pips) | 回数 | 合計 |
5pips | 10 | +50pips |
10pips | 7 | +70pips |
15pips | 5 | +75pips |
20pips | 1 | +20pips |
30pips | 1 | +30pips |
-20(損切り) | 12 | -240pips |
取引回数計36回もあるのに、獲得pips合計は+5pipsにしかなりません。
表を分析するに、このトレーダーは5~10pipsの値動きを読む力は十分にありますが、損切り設定の20pips以上の値動きを読む実力は無さそうです。
なので損切り20pips固定でトレードを繰り返すほど損切り貧乏になって行くわけです。
取引結果を分析すれば損切りを20pips以下にした方が合理的となります。
これがいわゆる『自分のトレードを検証する』ことで、この過程無くして損切りpipsを固定で決めている限りトレードが上達しません。
実力から損切りpipsを決める方法は別記事にまとめてあるのでご参考に。
②取引通貨で決める
FXは取引する通貨によって価格変動の激しさや特性が違います。
なので米ドル/円で10pipsの値動きを安定して読めた人が、英ポンド/円でも同じように読めるわけではありません。
変動率で決める
例えば、米ドル/円だと10pips~20pips動くのに何時間も掛かったりしますが、値動きの激しいポンド円だと同じ時間で100pips動くことがザラにあります。
ということは価格変動が全く違う通貨なのに同じ固定pipsで損切りすると秒殺で損切りを食らうことも有り得ます。
上の画像では20pips間隔で2本の青いラインを引いてあります。
パット見るだけでポンド円の変動率が激しくて、他の通貨ペアが比較的地味な値動きであることが分かると思います。
と言うことは、変動の激しい通貨は『大きく動くことを理解』して損切りpipsを決めないと損切り貧乏になってしまいます。
また、大きく動けば含み損があっという間に増えるので心してエントリーしないと焦って判断がブレてしまいます。
英ポンド絡みの通貨ペアが『殺人通貨』と言われるのはこのためです。
特性で決める
通貨によってはトレンドが一方的に続く通貨ペアがあるので、逆張りでエントリーするときは損切りpipsに気を付けないといけません。
特にトルコリラ、南アフリカランド、豪ドル円(資源国通貨)などスワップが高い通貨はダラダラと一方通行のトレンドが続く傾向があります。
底抜けすると数年戻ってこない事もあり得るので特性を理解して損切りpipsを決めましょう。
僕はどうしているか?
ちなみに僕が各通貨で設定している損切り幅は
通貨ペア | ドル円 | ポンド円 | ユーロ円 | 豪ドル円 |
損切り幅 | 100pips | 300pips | 300pips | 200pips |
こんな感じで損切りpipsの使い分けをしています。
僕は自身の実力を把握したうえでの損切りpips幅なので、このまま参考にせず各通貨検証してから設定してくださいね。
③トレードスタイルで決める
損切りpipsはトレードスタイルでも変えた方が良いと思います。
理由は短期(スキャルピング、デイトレード)と長期(スイングトレード)ではトレードの考え方が違うからです。
ちなみに僕の中での『短期』と『長期』トレードの考え方ですが
短期トレード
⇒数分、数時間で決着させる必要がある。
⇒だらだら持つより損切りして次のトレードに切り替える
長期トレード
⇒ポジション保有期間が長いので逆に行くことを想定する
⇒『いかに耐えきるか』を優先する
ということで、僕は短期はpipsを決めて損切り、長期は証拠金維持率で損切りすることが多いです。
(長期は含み損の額が大きくなることが良くあるのでpipsを決めて損切りしてしまうと損切りばかりが先行してしやすいです。その辺りはスイングトレードの損切りについては別記事にまとめてあるので良かったら参考にしてください。)
まとめ
FXのトレードで損切りを固定pipsにしてしまうと、トレードが上達せず損切り貧乏になったり、勝率が著しく悪くなってしまうかもしれません。
損切りpipsは各トレーダーで適正な幅が違うので、自分なりの損切りを確立しましょう。
①自分の実力から逆算する
⇒読める値幅以下のpipsにすること
⇒検証を繰り返して広くしていく
②取引通貨ペアごとに決める
⇒通貨の変動率、特徴によって変える
⇒ポンド絡みは心して決める
⇒一方的な通貨は注意(取引そのものを検討)
③トレードスタイルで決める
⇒短期はpipsで損切り
⇒長期は維持率で損切り
損切りpipsを自分なりに確立できるようになると格段にトレードが上手くなるので頑張ってくださいね^^
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僕は実効レバレッジ5倍以下のトレードを厳守しています!
軍資金 | 1エントリー | 合計ポジション |
10~50万円 | 1000通貨 | 5つまで |
100万円~ | 10000通貨 | 5つまで |
『自分の資金力に見合わないハイレバトレード』はトレードで負ける一番の原因です。
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参考記事:低リスク!資金10万円~50万円&1000通貨でトレードできるFX会社まとめ
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